Ciao!東京駅前店の小山です。
ナポリ近郊にカサルヌオボという小さな街があります。1950年代に人口1.5万人中なんと9千人が仕立て業に携わっていたと言われる、ナポリ仕立ての聖地です。
このブログでも取り上げたことのあるアントニオ・パニコ氏やピロッツィ兄弟はカサルヌオボ出身ですが、現在はナポリ市内にアトリエを構えています。
この聖地で今でも仕立て屋を続けているのがSartoria Sabinoです。
Sartoria Sabinoは1928年に初代ミケーレ・サビーノ氏がナポリ中央駅近くのPiazza Nicola Amoreに開業しました。しかし初代ミケーレは、後に2代目として引き継ぐパスクアーレ氏が2歳半の時に第二次世界大戦でドイツに出征して帰らぬ人となりました。
結局初代のサルトリアは閉めることになりましたが、2代目パスクアーレ氏は父親のつてを辿って仕立て屋の奉公に出ます。アンジェロ・ブラージを含めいくつかのサルトリアで修業したのち、パスクアーレが18歳の時に独立しました。1959年のことです。
パスクアーレは当初ナポリ市内にアトリエを構えていましたが、1988年にナポリ仕立ての聖地カサルヌオボに引っ越します。
現在は3代目となる2人の息子ミケーレとマルチェッロが中心となり、20人ほどの職人をかかえた大所帯に成長しています。Sartoria Dalcuoreと同じくらいの規模です。
このSartoria Sabinoは日本で見かけることはほとんどありませんが、なんとそのジャケットがアルティジャーノに入荷しました。ご興味ある方はご覧ください。
Ciao ciao