3/30開催トークショーイベント後記、そして10周年へ向けて。

Buongiorno a tutti!! ~皆様こんにちは!

落下盛んな桜…刹那的で風情がありますね。
そんな素敵な時期の中、ファッショントークショーイベントを当店主催で3/30に開催させて頂きました。
お陰様で定員数超えて満席御礼!会場は熱気に包まれておりました。

ご参加の皆様とともに、座談会の他お洒落道場 青柳師範代のファッション指南タイムあり、お洒落な交流会あり、ベストドレッサー賞発表ありで大いに盛り上がりました。
ご参加の皆様、関係者の方々、重ね重ね本当にありがとうございました!

~YouTubeに当日の動画をアップしました~
https://www.youtube.com/watch?v=JVHgc7pzmzU&feature=youtu.be

F77DE3DA-6637-45BA-B3AF-81628C0E810CD9CC8CA7-F804-4C59-9271-369FF6E4D166A6FF09AB-8ABA-43C8-A26C-59EA1843745B

C26A4E63-5ADF-4DCA-BE19-A71EE12BF0D3トークショウを回想しますと、紳士スタイルの根幹となるスーツ・ジャケットの話を主にさせて頂きました。

まずはサイジングが肝要なこと。特に肩~胸周りの身体との相性が良いこと。
安い高いには品質的な面で必ず理由があること。最低10万円以上の予算をかけるべきこと。(私感としては最低20万円以上と申したい…あくまで定価でです)
普遍的な正統クラシックスタイルであれば長く愛用できること。
クラシックなスーツスタイルはイギリス(英)・イタリア(伊)・アメリカ(米)が3本柱であること。
その中でイタリアは仕立て職人のレベルが世界一でデザインの選択肢が幅広いこと。
…などなど40分という短い時間でしたが、かなり踏み込んだ話題もありました。

そんな中、当店アルティジャーノはイタリアンクラシック(クラシコイタリア)服を専門に扱っていますので、トークショーでは時間的に説明できなかった”クラシコイタリア服の本当の素晴らしさ”の核心部分を1つ、事例を挙げてこちらでご説明したいと思います。

分かりやすいようにイベント当日に私が着ていたジャケットを例に取ります。

CA04B26C-D5B2-490A-842A-DEA10E27709E
画像をご覧ください。向かって一番左のセミロング髪の私が着ているのは紺色のダブルジャケット。

5866A410-B357-433E-98BF-2C9FA6975885これは丈や幅など型の規則性はもちろん、ラペル襟幅・ポケットやボタン位置などクラシックの決まり事に則って、南イタリア・ナポリの腕利き職人が作製したものです。

長い年月をかけて成熟してきたクラシックスタイルの領域を逸脱せずに創られたものですから、当然流行り廃りに左右されることもなく長く愛用できます。

着用モデルが不細工とかは置いておいて(笑)、予備知識がない方が見ても美麗なバランスで格好良いジャケットだと思いませんか!?

しかし、クラシックスタイルの知識がある人が見ると、思わず2度見せずには居られない”とんでもない感性”を宿していることが見て取れるのです。
私もこのジャケットを見た時、全身に鳥肌が立ちました。袖を通した時は身震いしました。

詳しく解説しますね。
このジャケットのデザインソースはブリティッシュトラッド。
イギリス的クラシックスタイルをイタリアクラシコ的に解釈し、極力芯地を排除した立体的ナポリ仕立てによって、身体に沿うグラマラスなフォルムを形成しています。
それでいて肩のシルエットは構築的にコンケープしたかのような山の裾野ラインを描いています。
ほぼ芯地無しアンコン仕立てにも関わらずです。
内容物を使わず美しい立体感を出すというのは、仕立て技術の高さと丁寧なハンドメイド手仕事を裏付ける以外の何物でもありません。
そしてボタンをシルバーメタルにすることで、アメリカントラッドのアイビーイメージをほんのり注入。
とどめに、ウエストシェイプとボタンの位置関係をモードの領域近くまで寄せて、現代の時代性を敏感にキャッチ。

こんな4つの洋服文化をクラシックの範囲内で見事なバランスで融合させ、しかも誰の手も借りず自分の手仕事で作ってしまえるのがクラシコイタリアのサルト(仕立て職人)の凄さなのです。
こんなポテンシャルの洋服はイタリアの優秀な仕立て職人以外ではまず出来ないでしょう。
世界中の誰もが知るビッグメゾンブランドや有名モードブランドの実力派デザイナーをもってしてもまず無理だと思います。

料理の世界と同様、服もちょっとしたさじ加減で大きく異なった味付けになってしまうのです。
なぜならクラシック服はもちろん、モード服、テーラード仕立ての構造、生地の種類と特性…あらゆる事を知っていることが必要な上、誰も教えてはくれない芸術的センス、時代を読み取る感性、そして技巧的な手仕事技術、さらには時間とコストに糸目をつけず服を作り上げる根気と情熱、これら全てを持ち合わせていないと出来ない工芸品だからです。
世界遺産に囲まれた芸術の街で生まれ育った一握りの最高峰イタリア人職人は、それが可能なのです。

私はクラシコイタリア服とそれを創る仕立て職人達に心底惚れています。
そんな素晴らしいク
ラシコイタリア服を未だ知らない方々にぜひ知って欲しいと心から願っています。
それが、趣味であらゆる洋服を着倒しながら30才でクラシコイタリア服と出会い、大学院工学修士から福祉介護用具開発者、自動車内装開発エンジニアを勤めながらも35歳で想い溢れてゼロから洋服屋に転身した、私の第二の人生を捧げるライフワークの原動力です。

【アルティジャーノの経営理念】
http://artigiano.p-kit.com/page0005.html

そしてもう一つ言えなかった目標があります。
来年7月で当店アルティジャーノもお陰様で10周年を迎えます。
そんなタイミングで今温めている企画を実現しようと考えております。
それは…”皆さんで一緒に「オーダーメイド服を注文しにイタリア旅行」しませんか~”です。
この夏も現地イタリアに飛んで色々準備して来ます!

少し話が長くなりましたが、最後までお読みくださりありがとうございました。

自分に似合うファッションスタイル探しの旅はまだまだ続きます。
私も例外ではありません。
紳士服のクラシックスタイルはそれほどに広く深い文化なのです。

これからも”基本を踏まえて冒険を愉しむ”で歩んでゆきましょう!
何かにつまずいたり悩んだときは、ちょっとアルティジャーノの事を思い出して頂ければ幸いです。
いつでも何でも分かりやすく、寄り添ったアドバイスをさせて頂けるよう準備しておきます。

ご縁を頂いた皆様のお仕事や趣味、ライフスタイルがより豊かで愉しいものになっていけるようなお手伝いできると幸甚です。これからもずっと。

Artigiano(アルティジャーノ) 代表 丹下徹

~クラシコイタリア服・世界の名靴や鞄を賢く売り買いできるサロンスペース~
http://artigiano.p-kit.com/ ←入荷情報や愉しいイベント情報満載です!

【名古屋本店】名古屋市中区栄5-25-32-1F西号室
TEL 052-249-8177、営業時間11:00~20:00、第1,3日曜および水曜定休
【東京駅前店】中央区日本橋3丁目5-12吉野ビル1階/B1階B室
TEL 03-3231-0120、営業時間11:00~20:00、第1,3日曜および水曜定休

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です