【4月マンスリーテーマ】-ナポリ仕立ての本質 その自由と不完全の美- deconstruction(脱・構築)。

こんばんは。
Artigiano-Tokyo Ginza(東京銀座店)です。

 

3月は「構築の流儀」をテーマに
北と南のサルトリアで比較しながら仕立ての違いや
それぞれの魅力について特集いたしました。
同じサヴィル・ロウを源流に持ちながらも
独自の進化を遂げていったミラノ仕立てとナポリ仕立て。
その魅力が少しでもお届けできましたら幸いです。

 

4月のマンスリーアーカイブは約一年ぶりのこのテーマ。
-ナポリ仕立ての本質 その自由と不完全の美-
deconstruction(脱・構築)。

昨年はタイトルに
Unconstructed(非構築)を掲げ
英国的・構築スタイルから
非構築を象徴するスタイルへと向かう
ナポリ仕立ての歴史的変遷をたどりました。

過去掲載ブログ
『Unconstructed -非構築の過去と未来-』Kitonとルチアーノの魅力に迫る①
『Unconstructed -非構築の過去と未来-』ルチアーノの魅力に迫る②

 

2025年はその『ナチュラル』とも表現される
ナポリ仕立てが持つ非構築的要素を、
deconstruction(脱・構築)という
ナポリ仕立て誕生の根源に立ち返る形でご紹介していきます。

『優れた仕立てとは、不完全な体に
不完全な服を作ることに他ならない』

自由を表現する新たな紳士服として、
1世紀前に登場したナポリ仕立ての哲学は

「尊敬する指導者の教えを真似、
続いて教えを破り、最後は独自の道に進む」という

”守破離”を繰り返し成熟してきた現代の
モード解釈そのものといえます。

一見、正反対に位置する両者ですが
モードという枝葉と表裏一体であり、
そこには“人”との同一性と匿名性が同居しています。

モードが”個を消す”ことで表現を生むのに対して
ナポリ仕立ては服が主張せず
”個に寄り添う”ことで匿名性を帯びています。
両者ともに「誇示しない美」を追求する点は全く同じです。

その本質は、技巧を凝らしながらも、決して声高に自己を主張せず
内在する価値を静かに体現することにあります。

今回はそんなナポリの巨匠らの非構築被服に
焦点をあてご紹介いたします。

世界最高峰の既製服を目指し
現代的な脱構築思想の草分け的存在である
『キートン』

そのトップカッター(裁断士)として
辣腕を振るった
『オラッツィオ・ルチアーノ』らの
作品で埋め尽くされる東京銀座店。

クラシックスタイルとモダンスタイル、
この“隣人”の関係性を是非お楽しみください。

 

今回はアーカイブ品や新規入荷品を中心に
44-52サイズと幅広く展開。
※4月3日より展示いたします。

これからの季節に羽織りたくなるような
春物も続々と入荷しております。

皆様のご来店を心よりお待ちしております。

 

【オーナー在店日のお知らせ】
今月の名古屋店オーナー 在店日は
4月19日(土)20日(日)の2日間です。
毎月恒例のトレードアップフェアも同時開催。
お手持ちのクラシコウェアを下取りに
店でのお買い物に充てて頂ける機会となります。

期間中はコラボ店 White Kings主催の
イベント『La Lumière』も
お隣のレンタルスペースにて同時開催予定です。

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