こんばんは。
Artigiano-Tokyo Ginza(東京銀座店)です。

最近は銀座店がブログ更新係になっていますね…笑

2月のテーマですが、
厳寒期を乗り切る素材と言えばこれ。
ツイードです。

今月はツイードを中心とした紡毛(ぼうもう)
素材に徹底特化。

イタリア生地は光沢ある梳毛(そもう)
生地だけではありません。

イギリス＝紡毛（ぼうもう）
イタリア＝梳毛(そもう)

というステレオタイプな価値観を
打ち破りにいきます。

まず、声を大にしてお伝えしたいのは
クラシコイタリアのツイードは
イギリス系のツイードとはちょっと違う
（ことが多い）という点。

基本、チクチクしない。
ゴワつかない。
そして、どこかドレッシー。

一言で言えば、贅沢です。

ツイード生地は紡毛(ぼうもう)と呼ばれる
毛織物の一種です。
元々スコットランド特産の紡毛生地を指しましたが
現在は同様の製法で織られたざっくりとした
厚手の毛織物を総称してこう呼びます。

紡毛生地は不均一で短い繊維を紡いで糸にします。
ざっくりとした風合いとその織りから生まれる
保温性により、冬のコーディネートでは機能性と
ファッション性を兼ね備えた強い味方となります。

毛糸がどっしりと打ち込まれていることから
耐久性にも富み、ちょっとやそっとでは
びくともしない安心感があります。

一般的なツイードはその荒々しく素朴な風合いが
愛される反面、『毛がちくちくする！』
という理由で人を選ぶ素材でもあります。
かくいう銀座店スタッフも敏感肌なので、
ハリスツイードは結構我慢して着ています。汗

また、素材の特性ゆえ全体的にガチっと
武骨で固い印象になりがちです。

ツイード好きにとってはこれが堪らないのですが
ドレッシーな着こなしをしたい方からすると、
ワーカーズウェアのようにカジュアルな
イメージが強く出がちなツイードは
少しとっつきにく面があるのも事実です。

で、我らがクラシコにおける
ツイード生地はどうなのか？というと、
やはりイタリア的解釈が入ります。

しっかりと打ち込みつつも、
しなやかさや発色の良さを忘れない。

手縫いによるドレープ感や体への追従を発揮すべく
ツイードの防御力(?)より着心地の良さや
仕立ての美しさを重視する傾向にあります。

リベラーノが採用するツイード。
一見英国的ながらその着心地はストレスフリー。販売中。

よってライトツイードと呼ばれるような
肉厚さとしなやかさを兼ね備えた生地が好まれます。

これはやはりクラシコイタリアの成り立ちが
かつて上流階級を中心とした富裕層の装いであり、
上質さを追求し発展してきた背景にもあります。

ときに『紡毛に使う毛じゃないですよね…？』
と突っ込みたくなるほど上質で繊細な獣毛で
織り上げることも。

各サルトリアによってもその表現方法は様々です。

例えば世界三大クラシックブランドである
『アットリーニ』が提案するツイードジャケットは
その上品で華やかな印象を決してスポイルしない
艶やかさと極上の着心地を実現。

東京銀座店にて販売中。

構築感を演出するために不可欠なハリやコシと同時に
抜けのあるドレープを絶妙な塩梅で混ぜてきます。

北イタリアの雄、ドメニコ・カラチェニも
アットリーニとはまた異なる重厚さ溢れる
『構築感』の中に動の美を見出しています。

※画像では敢えてモードな着こなしをしています。

ツイードでこんな着こなしができるのだ思うと
クラシコが非常に面白いものに見えてくる
のではないでしょうか。

クラシコ系とイギリス系の仕立では
ツイードの解釈が若干違うということは
上記で述べた通りですが、共通する点もある
とスタッフは考えています。

それは、ツイードがその人の”内面”を表現する
アイテムにもなるという点です。

使い込む中でふんわりと育つ素材感や
優しい発色はその人の内面を温かく表現します。

PANICO。※成約品

ツイードを格好良く着こなす方には、
どこか人間的にも温かく円熟を迎えた
大人の余裕や芯の強さを感じるものです。

ツイードを着こなせるということは
人間性を兼ね備えた大人になってきた。
とも言えますね。

ツイードを中心とした紡毛生地、
たくさんご用意しております。
楽しみに、お越しください。

—————————————————

2月の丹下オーナーの在店期間は
2月17(金)・18(土)・19(日)の3日間
を予定しています。

期間中は商品の販売のみならず、
サイジング・お直し・アフターケアに関し、
幅広くご提案しております。
平時では行っていない特殊なお直しのご提案など
安心してクラシコを楽しんで頂けるよう販売した
『その先』を考えたサービスを提供いたします。

また、期間中は『お買い換え』がとてもお得です。
毎月のオーナー在店期間中は
『トレードアップ』フェアを展開。
お手持ちのクラシコ品*を下取りに出すことで
お買い換えの予算に充てて頂けます。
*お買取り可能なブランドについては【過去記事】をご覧ください。

※お買い換えは買取単体より査定20%UP。
当店の洋服は、現地買い付けのみならず
国内のコレクターを始めとするお客様からの
買取りも強化しております。
トータルでのご相談や、新たなお洋服や靴に
当店でお買い換え頂く機会としてご利用下さい。

当店は古着屋や小売店という枠組みを超え、
クラシコイタリアを通しイタリアの文化と
『洋服や想いを受け継ぐ』という素敵な価値観を
お客様と共有し、発信してまいります。

Artigiano-Tokyo Ginza