パニコ、チャルディ、ソリートと共にナポリの4大サルトと称されるマエストロである愛すべき人間性のサルトフィニート”ヌンツィオ ピロッツィ”
世界的に名前が知られている重鎮サルトリアにもかかわらず、仕立て職人総勢10数名の比較的小さな工房。
既成服は一切作らず、生産はビスポーク注文服のみで、スーツの本質にこだわり妥協を許さない価値観がうかがえます。
ヌンツォ氏は仕立て職人の街ナポリ郊外カサルヌオヴォに生まれ、10才からその道に入ります。
アンジェロ・ブラーシ、ヴィンチェンツォ・アットリーニ、ルビナッチなどナポリの著名サルトリアで働き、ナポリ仕立ての神髄を学んでゆきます。
それが後に仕立て技術はもちろんバランス感覚に優れたスタイルを創り出せるという唯一無二の強みとなります。
1970年に独立、実弟とともに自身のサルトリアをナポリで開きます。
ピロッツィのハウススタイルは身体に沿った立体感をグラマラスかつモダンに表現するに長けたスタイル。
品格のある色気を纏えるスーツです。
現在ではKitonで既成服を学んだ息子のドメニコ、娘のジョヴァンナも経営に参画し、明るい未来があるサルトリアです。